


京都芸術センターの主催行事、「明倫茶会」にて薪窯の会が席主を務めました。
イベントURL:https://www.kac.or.jp/events/20260310/
【茶会】日時:2026年5月23日(土)京都芸術センター 4階 和室「明倫」
1席目:11時~ / 2席目:12時半~ / 3席目:14時~/ 4席目:15時半~ / 5席目:17時~各席8名 ※30分前受付開始、10分前開場【資料展示】
5月23日(土)~30日(土) ミーティングルーム2※5月26日(火)と27日(水)は臨時休館日 会場時間:10:00~18:00
「明倫茶会」は、京都芸術センターが実施する特色ある事業のひとつです。各界で活躍される方々を席主に迎え、それぞれの趣向を凝らした設えでお客様をお迎えしています。お茶の種類や菓子、形式なども含め、席主とともに創意工夫を重ねながら、領域横断的で一期一会の場を生み出してきました。今回は、薪窯の会を席主に迎えます。
「薪窯の会」アーティスト・ステートメント
私たちは日常のなかで、文化を通じてどのように固定観念を超え、世界を知ることができるでしょうか。「薪窯の会」はやきものを通じて世界と繋がり直すための、アーティストや陶芸家と研究者の集団です。今回、文化人類学者・川田順造の「文化の三角測量」を応用し、世界の三地点―日本・フランス・ベナン―で焼成されたやきものを並置して、この問いに取り組みます。キーワードは「土味(つちあじ)」です。 日本では、薪窯の炎や灰との反応で、土そのものから引き出される風合いを土味と呼び、愛好してきました。その美意識は、伝統工芸のみならず、前衛陶芸・現代美術まで引き継がれ、ときに質素な武士性・男性性の理想、あるいは「純粋な日本らしさ」と結びつけられてきました。しかし、この美意識は、国を超えた文化交渉の中で形成された歴史と、更新されるべき広がりを秘めています。これは器を手に取ることから始まる、文明観そのものを問い直す試みです。茶会では、あえて産地を伏せて器をお出しします。「どれがどこのものか、意外と分からない」――手触りや口当たりという実感から生まれる驚きが、既存のステレオタイプを塗り替える入口となるはずです。 例えば、フランスの器は、仏中部の歴史ある産地の薪窯で焼成されたものです。フランスでは、華やかな磁器に比べて「土味」のあるやきものは歴史的に低い地位に置かれてきましたが、この産地では独自の文脈で薪窯文化が息づいており、日本陶芸と交差してきた知られざる系譜があります。一方ベナンのやきものは、アフリカを「遠い過去」と結びつけるエキゾチックな印象の中で語られがちですが、主に女性たちが担う卓越した仕事を経て焼成された器には、デザインや現代美術とも繋がる同時代の姿があります。 茶会と併せて、背景を紐解く解説と資料・映像展示も行います。そこでは薪窯の会自身の歩みや思考の現在地もご紹介します。感覚的な体験と歴史的な知見。その両面から、新しい世界の見方に出会うひとときをご一緒できれば幸いです。
▲参考文献:川田順造『文化の三角測量―川田順造講演集』人文書院、2008年Winther-Tamaki, Bert. “Earth Flavor (Tsuchi aji) in Postwar Japanese Ceramics.” Japan Review 32 (2019): 151-191
席主:薪窯の会 お茶:一保堂茶舗 菓子:溝口郁子広報物デザイン:遠藤リョウノスケやきもの協力(器や映像など):フランス:Jeanne Mercier-Da Costa, Louise Pillet, Marie David Géhin, Mathilde Délas, Robin Appel ベナン:FRANQUIN TUNDÉ DEDJI, Houéfa Déogratias AKPATA, LOKOSSOU Eric, TOHON Marcelle
茶会参加メンバー:浅井慶一郎 多賀楓夏 土岐杏奈 中村融子 山田真也 吉田瑞希その他「薪窯の会」所属メンバー:宇野湧 小出ナオキ 永光未来 橋本きおな 柳生梨音 やまわきてるり リュ・ジェユン 宮地晋吾
申し込みURL ⇒ https://teket.jp/15894/65916