1984年生まれ
拠点:La Borne


ヴォージュ県生まれのマリー・ジェアンは、ナンシーで応用美術のバカロレアを取得したのち、メス美術学校、ブリュッセルで視聴覚人類学のポストマスター課程へと学びを進めた。その後、およそ10年間にわたり映画業界で働いた。 2018年、かねてから抱いていた「土」への強い関心に応える形で、陶芸の伝統が息づく地ラ・ボルヌに移住した。そこでドミニク・ルグロのもとで作陶を学び、ラ・ボルヌ陶芸協会(Association Céramique La Borne)の活動にも積極的に関わっている。 彼女の制作は、手びねり(ひもづくり、板づくり、ピンチワーク)による成形を基盤にし、ゆっくりとした時間性と手の存在感を大切にしている。また、ラ・ボルヌ現代陶磁センター(Centre céramique contemporaine La Borne)に設置された穴窯(アナガマ)での薪焼成も行っており、毎年数日間にわたる焼成を指揮している。先輩世代が主導したアナガマ焼成に参加しながらノウハウを学んだ彼女は、仲間や若手陶芸家への継承にも力を注いでいる。その一環として、2020〜2023年に若い女性アーティストの集団が行ったアナガマ焼成プロジェクト「nanagama」にも参加している。 2020年以降は、19世紀にタルボ=スネ家によって創設され、ポール・ベイヤーやジャン&ジャクリーヌ・ルラ夫妻によって受け継がれた由緒ある、ベイヤー=ルラ工房(Atelier Beyer-Lerat)で制作を続けている。この工房は現在も一般に開かれ、ラ・ボルヌの生きた記憶の一部として息づいている。このアトリエは現在一般公開されており、グラン・フュ(Grands Feux)」の時期には若い世代の展覧会も毎年開催されるなど、ラ・ボルヌの記憶を今に伝える生きた場となっている。 こうしてマリー・ダヴィッド=ジェアンは、地域の活気ある文化づくりの中心的な存在となっており、技術や知識の継承だけでなく、若者や女性たちによる芸術活動やコミュニティ活動を盛り上げる役割も担っている。

